トリゴネリンという成分を聞いたことはありますでしょうか? コーヒーに含まれる植物性成分ですが、カフェインやクロロゲン酸と比べてまだまだ聞き慣れない成分名ですね。 近年、このトリゴネリンがコーヒーメーカーからも注目され始め、大学や企業でも研究が進みつつあります。 現時点でトリゴネリンの健康効果には、以下のようなものが分かってきていますので見ていきましょう。
1.記憶力向上: トリゴネリンには、アミロイドβの蓄積を抑制する作用があることが研究で示されています。 アミロイドβは、アルツハイマー型認知症の原因となるタンパク質です。 トリゴネリンを摂取することで、記憶力の向上や認知症予防が期待されています。
2.血糖降下: トリゴネリンには、血糖値を下げる作用があることが研究で示されています。 トリゴネリンは、インスリン感受性を高めるとともに、グルコースの吸収を抑制する作用があります。 トリゴネリンを摂取することで、糖尿病の予防や改善が期待されています。
3.抗酸化力: トリゴネリンには、抗酸化作用があることが研究で示されています。 トリゴネリンは、フリーラジカル(活性酸素)を除去する作用があります。 フリーラジカルは、細胞の老化や病気の原因となるものです。 トリゴネリンを摂取することで、細胞の老化を防ぐや病気の予防が期待されています。 まだまだ研究段階ですが、その他にも以下の健康効果が期待されています。
* 血管機能の改善 * 神経保護作用 * 抗炎症作用 * 抗菌作用 * 抗ウイルス作用 * 抗腫瘍作用 など

しかしながら、この素晴らしい健康成分のトリゴネリンは、クロロゲン酸同様に熱に弱いことが分かってきました。200℃以上の熱にさらされると分解が促進されます。 コーヒー豆に含まれるトリゴネリンの含有量は、生豆で約1.5%程度です。 焙煎すると、トリゴネリンの含有量は急激に減少し、浅煎りでも約0.5%、深煎りではほとんどなくなってしまうと言われています。 そのため、コーヒーを飲むだけでは、トリゴネリンを十分に摂取することは難しいと考えられています。 トリゴネリンを多く摂取したい場合は、やはりグリーンコーヒー、グリーンコーヒーエキス、コーヒー豆を低温焙煎したものを摂取するのがおすすめといわれています。 これからも様々な研究が進み、さらなる可能性が期待される健康成分ですね。

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