コーヒーと視力の関係性については、これまでに多くの研究が行われてきました。 まだまだ研究段階のものが多いですが、コーヒーの摂取は以下の3つの点で視力に影響を与えることが示唆されています。
- 眼圧の低下
コーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインには、血管を収縮させる作用があります。眼球の中の房水は、房水循環系によって排出されます。房水循環系には、毛様体筋という筋肉が関与しています。カフェインによって毛様体筋が収縮すると、房水の排出が促進され、眼圧が低下すると考えられています。京都大学の研究グループが行った調査によると、コーヒーを1日3回以上飲む人は、1日1回未満の人に比べて、眼圧が平均で約0.4mmHg低かったという結果が得られました。ただし、眼圧は緑内障のリスクを評価する上で重要な指標ですが、緑内障の予防や治療にコーヒーが有効であるかどうかについては、さらなる研究が必要とされています。
- 黄斑変性の進行抑制
黄斑変性は、加齢によって視力に障害をきたす病気です。黄斑は、網膜の中心部にある視力を司る部分です。黄斑変性では、黄斑の細胞が変性し、視力が低下します。コーヒーに含まれるポリフェノールは、抗酸化作用や抗炎症作用を持つことが知られています。これらの作用により、黄斑変性の進行を抑制する可能性があると考えられています。米国の研究グループが行った調査によると、コーヒーを1日3杯以上飲む人は、1日1杯未満の人に比べて、黄斑変性の進行リスクが約20%低かったという結果が得られました。ただし、どちらもまだ研究段階であり、さらなる研究が必要とされています。
3.糖尿病関連の視力の問題
研究によれば、コーヒー摂取が糖尿病の発症リスクを軽減する可能性があります。糖尿病は視力の問題を引き起こす可能性があるため、これに関連してコーヒーが視力の保護に寄与する可能性が高いといえます。
ただし、これらの研究結果はまだ初期段階であり、具体的な影響やメカニズムはさらなる研究が必要になります。バランスの取れた食生活や健康的な生活習慣が視力を保護するために重要です。もし眼の健康に不安を感じる場合は、眼科医など専門家に相談しましょう。

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