コーヒーは苦味や酸味のバランスにより複雑な味わいが作られます。コーヒーの酸味には、豆の酸化や劣化により雑味となる『良くない酸味』がありますが、豆本来の成分による風味を引き立てる『良い酸味』があります。『良い酸味』には以下の成分によって構成されます。
【生豆由来の酸】
- クエン酸:柑橘系の酸味
- リンゴ酸:リンゴのような酸味
- キナ酸:グレープフルーツのような酸味
- リン酸:柔らかい酸味
【焙煎によって生成される酸】
- クロロゲン酸:コーヒー豆に最も多く含まれる酸。焙煎によって分解されてキナ酸などに変換されます。
- キナ酸:華やかな酸味
- 酢酸:揮発性があり、お酢のような香りを持つ。
- 乳酸:ヨーグルトのような酸味
これらの酸のバランスによって、コーヒーの酸味の質が決まります。
【体への効果】
- クエン酸、リンゴ酸、キナ酸などの有機酸は、疲労回復効果や抗酸化作用があると言われています。
- 酢酸、乳酸などの揮発酸は、胃酸の分泌を促進し、消化を助ける効果があります。
- コーヒーの酸味は、唾液の分泌を促進し、口臭予防効果も期待できます。
【酸味の感じ方】
- 酸味の感じ方は、個人差があります。
- 焙煎度が浅いほど酸味が強く、深煎りほど酸味が弱くなります。
- 抽出方法によっても酸味の感じ方が変わります。
このようにコーヒーには様々な酸味成分が複雑に絡み合い深みのある味わいになっています。酸味成分それぞれに体への良い影響があるので体調によって焙煎度合いを変えながらコーヒーを楽しむのも面白いですね。
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